要点を入力するだけで生成AIが詳細な業務指示を自動作成！ 〈店番長〉の新機能公開【リンコム】

　チェーンストアの本部から店舗への業務指示支援に特化したクラウドサービス〈店番長〉を運営するリンコム（東京・秋葉原、野村剛志社長）は、〈店番長〉に米・OpenAI社の生成AI（GPT-4 Turbo）を使った「AI指示アシスタント」機能をプレビュー搭載した。

　〈店番長〉は、本部と店舗の円滑なコミュニケーションを促すための各種機能とカスタマーサクセスによる運用支援により、店舗の対応漏れを防ぎ実行力を引き出すサービスで、現在、「なか卯」や「はなの舞」「串家物語」など約100社以上の店舗で導入されており、業務指示の実行完了率は平均93%に達しているという。

　昨今、本部と店舗とのコミュニケーションがうまくいかなかった結果、ポスターの張り間違いや間違った情報発信がSNSに取り上げられ、大きな問題に発展することも少なくない。これらの原因の１つとして膨大な量の業務指示があげられている。

　店舗に発信される業務指示は、〈店番長〉ユーザー企業平均で週に約40通で、年間では2000通に達する。売り場面積の広い店舗を持つ企業では、週に約300通配信されることもあるという。

　リンコムは、これらの課題解決のため業務指示作成を生成AIの力で支援する機能を開発した。これは、ユーザー（本部）が指示の断片情報を入力すると、これまでリンコム培ってきたノウハウ（知見）と〈店番長〉アプリ上に設定するコンテキスト情報をシステムプロンプト（命令文）として組み合わせてインプットし、生成AIがおすすめの業務指示を数十秒で生成するというもの。

　例えば、「ファストフード」チェーンの本部で「AI指示アシスタント」に

と入力した場合、以下のような業務指示が作成される。

　同社ではこの新機能により、「指示作成にかかる時間の短縮とクオリティアップ」や「店舗の実行力アップと実行に要する時間の短縮」「対応漏れやオペレーションミスを防ぎ、サービスレベルを向上」「本部の部署間での研修やマニュアル作成の手間の効率化・省力化」といった効果を期待できるとしている。

　〈店番長〉には、１店舗あたり月額4400円の「スターター」、同5500円の「スタンダード」、同6600円の「プレミアム」の３プラン用意されており、今回の「AI指示アシスタント」の正式版の提供時期や利用料金などは未定としている。